つれづれ、北野坂探偵舎






サクラダリセット」シリーズが良かったので河野裕作品を次々読んでみたが、あれを越えるものはなかった。「階段島」完結を期に過去作で未読だった「北野坂」を読むことにしたが、本屋においてない。第4作まではブックオフで入手した。

幽霊を見て話をすることができるという設定を使いつつ、途中から「小説の天才」を表現することに向かっていった。

「探偵舎」とあり、実際何らかの謎が明らかにされるという構造も (少なくとも初期には) あったのだけれど、全体に「ミステリ」よりも「ファンタジー」に近い。

また、「天才」の追及にしても「ガラスの仮面」という恐ろしい子にはかなわないと思った。

新潮文庫で新作が出ていたが、あらすじを見たところ中絶していた「ウォーター&ビスケットのテーマ」のリブートのようだった。共著だった河端ジュン一はクレジットされていない。

9/8追記

新作購入。巻末にストーリー協力として河端ジュン一がクレジットされていた。上の記載は正しくなかった。