雨、逃げ出したい

けふは日蝕だといふのにあいにくの雨で、と、さういへば、麻耶雄嵩にそんなタイトルの本があったやうな。
日テレで深夜にエヴァの再放送をしてゐて、レーザーディスクを売り払ひて以来久しぶりに見たが、やはり、凄しき作品だった。狭苦しきまでの閉塞感、少しづつ自分の足で立たむとする少年、正し一進一退なのが当時のリアリティだった。
今の映画は、もはやそこは通り過ぎてゐて、人の親とも思へなかったゲンドウも変はったと思ふ。
エヴァがブームといはれた時、「そんなに皆寂しかったのか」と思ったが、今度のは寂しくもなき人も楽しめさうな、そんな気がした。