ファインマン先生

ついに読了。本郷の生協で買ってから、約20年。初めて買ったペーパーバックだが、その後買ったポルノに追い越されて放置状態だった。久々に普通の本を買うことにするか。しかし、日本語の積読も多量にあるからなあ。たぶん、30冊くらい…
マヤの数字と金星の運行の関係を解明、アフリカ風ドラムでバレエの音楽をやる、など相変らず多才な先生。
最後のエピソード、「カーゴ・カルト・サイエンス」は、最近また流行っている「ニセ科学」の話。科学の形をまねているけれど、エッセンシャルなものが欠けているので、飛行機が着陸しない。(カーゴカルトと言えば、「マッドメン」を思い出した)
妻やガールフレンドに対するのと、"layman" (門外漢) に対して科学者として話すときは、違ってなきゃいけない。(女性のハートをつかむためには、星占いだって、血液型占いだってオッケーさ。でも科学者としてはまずいよね。)
自分をだまさないこと。データは不都合なのを含めて全部出すこと。
心理学について、追試しないとか、ラットの記憶の実験で基礎となりそうなものを後の人が引用せず、進歩無い方法で実験する、などからカーゴ・カルト的といっているが、最近は日本でも追試のすすめやネガティブデータの公表を言う人が出てきており、今では科学になっているのでは。